『下町ロケット』(池井戸 潤 /小学館) :感想

 うつむきがちな現代に活力を与えてくれる本なのではないでしょうか。

 日本人が失いかけている自信も取り戻させてくれそうです。


 主人公の佃率いる「佃製作所」は、バルブや小型エンジンを制作する中小企業。

 佃は、ひたむきに、熱く、夢を追う。

 もちろん簡単な話じゃない。

 金策に追われ、大企業には圧力をかけられ、社内の軋轢には悩まされ……苦悩は尽きません。



 物語のスタートは大手に特許侵害訴訟をふっかけられるところから始まります。


 訴訟進行の描写はリアルですね。
 
 ああ、こういう弁護士先生いるいる~みたいな(笑)。


 ドロドロの訴訟合戦と資金ショート懸念で重苦しい雰囲気が続き、ここを切り抜ければ……って今度は巨大企業からの攻勢ですか(笑)。

 苦難は続きます。

 
 しかし、折れない、媚びない!

 自分たちの技術を信じ、戦います。

 
 それが佃品質、佃プライド!


 熱いなあ。

 熱いです。



 下町の製作所の話がロケットに繋がっていくんですからねえ。

 ロケットですよロケット。

 ロマンだ~!

 しかし、ロマンじゃメシは喰えない(笑)。


 社内みんながロマン熱にうなされているわけじゃない。

 冷静というか冷めているというか現実的というか。

 内部でもいろいろ戦いがあるわけです。



 そして小型船で巨大戦艦に挑むような大企業との契約交渉。

 ここも読み応えありですね。


 重苦しい訴訟合戦の後は、テンポよく展開していき、とにかく続きが気になってしまって、ページを繰るスピードも上がります。



 終盤の盛り上がりは、ゾワっときました。



 プロジェクトの達成感、爽快感を登場人物と共に味わえます。
 
 自分の経験も思い出しながら読んでしまうので何か2倍興奮しました(笑)。



 ものづくりに誇りを持ち、自分たちの仕事に、会社に誇りを持つ。

 世界に誇れる日本の技術。

 書いていたらまたテンションが上がってきました。


 読後は、心地よい達成感と高揚感に揺られながら、電車に揺られて帰りました。




下町ロケット
小学館
池井戸 潤


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