『動的平衡2 生命は自由になれるのか』(福岡伸一 /木楽舎) :感想

 “生命とは何か。生命をモノとしてみればミクロな部分の集合体にすぎない。しかし、生命を現象として捉えると、それは動的な平衡となる-------”


遺伝子の中に含まれる「産めよ殖やせよ」という命令の他に、「自由であれ」という命令が含まれているのではないか。

遺伝子以外の何が生命を動かしているか。

 本書ではその点を考察していきます。


 このセンセのシリーズ、難しいことは書いていません。生命のオモシロさを具体例で説明してくれてる、という印象です。


 たとえば・・・・・・日本の春を彩る「ソメイヨシノ」。

 ソメイヨシノのタネは発芽能力が無いのにどうして全国に広まっていったのか。

 それは「クローン化」。要するに、挿し木や接ぎ木だそうで。

 日本のほとんど全てのソメイヨシノは、もともとたった1本のソメイヨシノに由来するそうです。

 これはビックリ!

 ソメイヨシノは同一のクローンなので、みな同じ寿命を持つため、一斉に枯れてしまうのではという説もあるそうです。
 (福岡氏はこの説への反論も書いています)


 その他、アミノ酸・グルタミン酸の話(これもオモシロい)、大腸菌の話、DNAとたんぱく質の話、ヒトフェロモンの話・・・・・・などなど、楽しめました。


 生物学を研究している人向けなんてことは全然無くて(そういう人には物足りない?)、私のような一般読者向けに読みやすく書いてあると思います。

 ちょっとカッコつけ感がありますけどねww

 特に、「まえがきにかえて」はちょっとカッコつけすぎな感もありますが、芸術作品と生命の動的平衡を関連付けて説明しているのはなかなか興味深く。
(しかしこの人、ほんとフェルメールが大好きですね~)


 知的好奇心をくすぐってくれる、読み物としてとてもオモシロい本だったと思います。



動的平衡2 生命は自由になれるのか
木楽舎
福岡伸一


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