『あやし』(宮部みゆき /角川文庫) :感想
本作は時代モノが集められた9つの短編集。亡霊や鬼など、ホラー風味なお話が多いのが特徴でしょうか。
一人語りで話が進められる『影牢』と『安達家の鬼』は独特の雰囲気があり、私はとても気に入りました。
『影牢』は老番頭の独白なのですが、光景が目に浮かんできましたよ、恐ろしい事件の有り様が。
また、『安達家の鬼』で漂うしっとりとした雰囲気は、おかみの語り口の為せるワザなのでしょうが、こういう雰囲気は大好きなのですよね~。
『時雨鬼』は鬼の描き方がうまいなあって感心しちゃいました。これも好きなタイプの話ですね。
……って書いていったら、全部好きな話って書くことになりそうです(笑)。
いやはや、時代小説ってのはいいもんですなあ。
剣客ものもいいですが、町人ものもいいですねえ。
人情味ある話から、ちょっとコワ~い話までいろいろ取り揃っている本作。
ちょっと暗いところで読むと雰囲気が増して更に楽しめるかもしれませんね。怖さよりも切なさが増します。
鬼よりも亡霊よりも怖いのは、結局、人間だったりするんですよね・・・。業の深さは哀しいほどです。
宮部みゆき氏の時代小説をもっと読んでみようという気にさせてくれた一冊でした。
○ 収録作品
『居眠り心中』
『影牢』
『布団部屋』
『梅の雨降る』
『安達家の鬼』
『女の首』
『時雨鬼』
『灰神楽』
『蜆塚』
一人語りで話が進められる『影牢』と『安達家の鬼』は独特の雰囲気があり、私はとても気に入りました。
『影牢』は老番頭の独白なのですが、光景が目に浮かんできましたよ、恐ろしい事件の有り様が。
また、『安達家の鬼』で漂うしっとりとした雰囲気は、おかみの語り口の為せるワザなのでしょうが、こういう雰囲気は大好きなのですよね~。
『時雨鬼』は鬼の描き方がうまいなあって感心しちゃいました。これも好きなタイプの話ですね。
……って書いていったら、全部好きな話って書くことになりそうです(笑)。
いやはや、時代小説ってのはいいもんですなあ。
剣客ものもいいですが、町人ものもいいですねえ。
人情味ある話から、ちょっとコワ~い話までいろいろ取り揃っている本作。
ちょっと暗いところで読むと雰囲気が増して更に楽しめるかもしれませんね。怖さよりも切なさが増します。
鬼よりも亡霊よりも怖いのは、結局、人間だったりするんですよね・・・。業の深さは哀しいほどです。
宮部みゆき氏の時代小説をもっと読んでみようという気にさせてくれた一冊でした。
○ 収録作品
『居眠り心中』
『影牢』
『布団部屋』
『梅の雨降る』
『安達家の鬼』
『女の首』
『時雨鬼』
『灰神楽』
『蜆塚』
この記事へのコメント
手にとってしまう前に、ここで知っておいて良かったです。
それにしても、こんな本をちょっと薄暗いところで雰囲気を楽しむなんて・・・
恐ろしいことを( ´艸`)
まあ、初めてのつもりでもう一度読んでみます。。。
鬼も亡霊も人間が作り出すようなものですものねえ。
鬼や亡霊じゃなくても人間が一番怖いですけど・・・。
誤解させてしまっていましたら申し訳ございません。
あくまで、「ホラー風味」というレベルですので怖くは無いですよ。
あらすじを全く書いていないからかもしれませんが・・・感想を読み返してみましたが、確かに全くどんな話かわかりませんね(笑)。まあ、物悲しいお話がいっぱいでした、ということで。
是非もう一度お読みください!