『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 (万城目学 /ちくまプリマー新書) :感想

 明るく元気な小学一年生のかのこちゃんと、「外国語」を解する猫のマドレーヌ夫人。



 読む前は、『プリンセス・トヨトミ』や『鴨川ホルモー』のようなエンタメ系作品を想像していたので、正直驚きました(笑)。

 
 作品全体が柔らかい文体で綴られていて、愛情で溢れていました。

 かのこちゃんの毎日の楽しさが伝わってきました。

 発見と驚きの連続だった小さい頃のワクワク感を思い出させてくれました。
 
 お別れの切なさには、鼻の奥がツーンときてしまいました。

 ネコたちの描写も丁寧で、とても活き活きしていました。

 ネコたちの世界もとても楽しそうでした。

 
 人の世界のかのこちゃんの物語と、動物の世界のマドレーヌ夫人の物語とが、最後にはキレイに繋がって、1本の素敵なストーリーになっていました。





 かのこちゃんと、優しいお父さん、お母さん。

 とてもとても幸せそうです。


 かのこちゃんと、「ふんけーのとも」すずちゃんとの、ちっちゃくておっきくて賑やかな友情。

 かわいくて、可笑しくて、微笑ましかったですねえ。


 マドレーヌ夫人と、その「夫」との情愛。

 ホロリとさせられました。


 そして、かのこちゃんとマドレーヌ夫人のちょっとだけ不思議な交流。

 じわっと沁みる、温かさがありました。



 孫を見ているような感覚で、微笑んでしまいそうでしたよ、必死に耐えましたけど(さすがに電車内で微笑んだら気持ち悪がられるので(笑))。




 物語の最後は、ちょっとだけしんみりとした、ゆったりとした余韻を感じさせてくれました。

 ああいう終わらせ方はニクいですねえ。ちょっとだけ先の未来が、とても気になるじゃないですか。



 いい話を読んだなあ、としみじみ思った作品でした。

 レーベル的には小中高生向けなのかなと思いますが、大人でも十分楽しめると思います。




かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)
筑摩書房
万城目 学


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