『R.P.G.』(宮部みゆき /集英社文庫) :感想

 所田良介は、娘よりも年下の女子高生の相談相手になってしまうくらいの優しくて頼られる男。昔から常に女性の影がチラチラしているのに、その妻は怒る素振りも見せず、諦めているようにも見える。娘の所田一美は、そんな母がイラついて仕方ない。

 そんな中で、良介のガールフレンドだった女が殺され・・・・・・そして良介が殺される。

 「許さない」「復讐する」という一美の怒り。


 一方、良介は、ネット上でもう一つの「家族」を持っていた。

 「お父さん」が刺殺されたことを知り、衝撃を受ける「家族」。

 「娘」の「カズミ」が、「お母さん」を糾弾する-----

 「あんたが殺したの?」



 一美が見守る中、取調室で一堂に会した「お母さん」「ミノル」「カズミ」。
 
 この中に犯人はいるのか?!


……・・・・・・といった感じでストーリーが展開していきます。



 トリックにはヤラれましたし、家族ごっこという意味だけでの単純な題名ではなく、実はもう一段の意図があるのねと感心してみたり。

 ゲームにも造詣が深いという宮部みゆきさんならではネーミングといったところでしょうか。



 テーマは、「家族」です。


 ネット上でよき父親を演じていた良介。

 TVゲームのRPGだったら思い悩むことなく先に進めるのですが、現実に良き父親であること、いや、良き父親を演じることすら大変ですし、悩ましい。
 
 私も、ネット上だったら演じられそうですがね(笑)。

 娘を持つ父親の身としては、10年後が楽しみだったり怖かったりです・・・。


 子供の気持ちを考えなきゃダメ……というのは、当たり前とわかってはいてもなかなか難しいことでして。

 良介も頭ではわかっていたのでしょうがねぇ。でも、ネットに逃げちゃったらダメでしょうねぇ。


 私も、今朝がた、頭ごなしに怒ってしまったばかりなので他人ごとではなく………反省反省。
 とりあえず子供の頭を撫でてこようかな(笑)。


 仕掛けも楽しめましたが、いわゆる現代社会の問題点やら特徴やらも感じさせられる作品でした。




R.P.G. (集英社文庫)
集英社
宮部 みゆき


Amazonアソシエイト by R.P.G. (集英社文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


"『R.P.G.』(宮部みゆき /集英社文庫) :感想" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント