『鍵のかかった部屋』(貴志祐介 /角川書店) :感想

 本書は、防犯探偵・榎本シリーズ第3作。密室を題材にした4本の短編集です。
 

 青砥純子弁護士が、アシスタントの防犯コンサルタント・榎本を従えて、密室トリックの解明に乗り出します。

 でも実は・・・・・・名探偵なのは榎本。

 榎本は、「防犯コンサルタント」の経験と技術を生かし 、密室の謎を解いていきます。

 その技術は、「本職」としか思えないほど卓越しているので、純子は盗人だと疑っているようです(笑)。

 榎本の謎めいた雰囲気と、純子の天然ぶりはいいコントラストになっています。



 さてさて、表題作の『鍵のかかった部屋』。


 「サムターンの魔術師」と呼ばれる解錠技術を持つ会田が、出所後初めて甥っ子の家を訪問したときに起こった異変。

 義兄とともに、甥の大樹に飛び込もうとすると部屋には鍵が。

 会田が技術を駆使して鍵をこじ開けると、そこには変わり果てた甥の姿が現れます。

 自殺なんかじゃない、大樹が自殺なんかするはずがない-----会田は純子のもとへと向かいます。
  
 純子は、榎本を伴い、事件現場へ。

 単純には解き明かせないトリックが張り巡らされていて、さすがの榎本も簡単にはいきません。

 いろいろな解錠技術や科学知識を駆使して真実にたどり着くのですが、しかしまあ、いろんなトリックがあるもんだと感心してしまいました(笑)。


 謎解きを聞いても、自分の頭の中で理解するのに時間がかかりましたよ~、複雑なので(笑)。

 真相を知ってから読み直すと、ヒントが散りばめられているのことがわかってまた感心しました。



 世の中に溢れかえっている中で、新しいトリックを考え出すのは、作家さんとしてもホント難しいでしょうねえ。

 本当にこんなことできるの?!って思わせる内容じゃないと誰も食いつきませんものね。
  
 かといって、奇抜さを狙いすぎて、実現不可能なことを書いたら、思いっきり叩かれるでしょうし(笑)。


 本書は、犯人探しや人間ドラマではなくて、密室トリックを存分に楽しむための作品ですね。
 
 その意味では、ドラマ性重視の方や、「密室という設定自体に飽きている」という方にはあまり刺さらないかもしれません。

 また、最後の話の『密室劇場』はエンターテインメント重視な話でしたので、好き嫌いが分かれそうです。


 与えられたヒントで自分で謎解きをすることが好きな方や、東野圭吾のガリレオシリーズのような理系トリックが好きな方にはヒットすると思います。

 本作を読んで最初に思い浮かんだのがガリレオ先生でした(笑)。


 トリックを考えるのは大変でしょうが、喜志氏には榎本シリーズをもっと続けていってほしいですね~。



鍵のかかった部屋
角川書店(角川グループパブリッシング)
貴志 祐介


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