『真相』(横山秀夫 /双葉文庫) :感想

 息子が殺されてから10年。
 遂に犯人が捕まった。
 犯人の逮捕で事件は終わるのか、いや、まだ終わらない-----

-----という展開の表題作、『真相』。

 ヒューマンドラマな話でしたねえ。

 イイ話が少々に・・・・・・あとは苦みがまぶされたテイストです。


 被害者にとっては、事件はいつまでも終わらないんですよね……本作では一つの大きな区切りはついたと思いますが。


 父親の記者に対する怒りも軽くいなされ……被害者の立場からもマスコミってのは、心底ウザいんでしょうねえ。

 マスコミの「功罪」の、「罪」の一面を際立たせて書かれることが多いからなのでしょうが、マスコミ以外の人が書いているものばかかり読んでいるとマスコミが嫌いになってしまいますよね。

 あ、紛らわしい雑感を書いてしまいましたが、本作では大してマスコミは登場しません。
 (バランスを取るために今度はマスコミがカッコよく戦っているやつでも読みますかね~。)


 話がそれましたが、表題作であり巻頭作だけある、さすがは横山秀夫という力強さを感じました。
 
 終盤がもっとパワフルだとさらに好みなんですけどね。



『18番ホール』は……

 県庁を辞め、背水の陣で村長選に臨む樫原。

 攻勢を強める対立候補たち。

 樫原陣営は徐々に追い上げられる。
 
 しかし、彼には絶対に負けられない真の理由があった-----

------という話です。


 疑心暗鬼になる柏原。

 最後の最後まで真相が明らかにならないところで、突然襲うラストシーン。

 序盤から徐々に徐々に疑心暗鬼が加速していき、最後まで止まらない感じでした。

 好きなタイプの作品です。

 絶対負けられない理由がある時点で、完全に負けフラグが立っているよなって思いますよね、普通(笑)。

 さあ結末やいかに。



『他人の家』は、ホラーな作品でした。

 若い頃に起こした強盗事件がどこまでも追いかけてきて、気の休まることのない日々。

 貝原の名字が2人を苦しめます。

 読んでいても息苦しさ満点です(笑)。

 そこに現れた夫婦養子縁組の申し出------

……その真相が気になってページを繰ってしまいました。


残りの二作品も真相を巡る話です。


 まあミステリー作品はどれも「真相」を探るものだといえば確かにそうですが、とりわけ本短編集は「真相」に強くスポットを当てた面白い短編集だったと思います。



○ 収録作品

『真相』
『18番ホール』
『不眠』
『花輪の海』
『他人の家』



真相 (双葉文庫)
双葉社
横山 秀夫


Amazonアソシエイト by 真相 (双葉文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 37

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック