『夜の橋』(藤沢周平 /文春文庫) :感想

 本書は、昭和59年に文庫になっていたものが先月再刊されたものです。
 昭和50年から昭和53年に発表された短編が収められています。



 表題作の『夜の橋』は、博打が原因で出て行った妻・おきくが、相談があると顔を見せていたことを聞いたところから始まります。

 別れてしまったとはいえ、民次の心の底にうっすら残っている想い。

 危ないとわかってはいても、おきくのことが放ってはおけず・・・・・・うぅっ、うるっとくる人情。
 
 哀感の中にも淡い光を感じる、しっとりとした読後感でした。



 巻頭作の『鬼気』は、「お、剣豪連作もの?!」という感じだったので、細谷殿の活躍を期待して次の話を読んだら・・・・・・違う話(笑)。
 
 終わり方がちょっと中途半端な感じもして、ちょっと拍子抜けだったかも。




 活劇っぽくて好きな作品、『孫十の逆襲』。

 
 村に野伏せりが襲ってくるという知らせを聞きつけた孫十。

 老いぼれに何ができるのか?

 しかし、座して死を待つのではなく、打って出る孫十!

 死と隣り合わせの綱渡りの中、前へと進む!

 ハラハラさせられつつ、遂に首領の元へ!


 ・・・・・・こういうのは大好きです。

 豪傑ならぬ老骨の武勇譚はハラハラ度合いが五割増しです。

 男の意地がカッコいいです!

 弱い者が振り絞る勇気にはシビレます。

 
 他の作品も、武家モノは武士の矜持をビンビンに感じますし、市井モノは人情満載です。

 時代小説好きの私にはたまりませんですわ。

 
 解説で、宇江佐真理氏が藤沢氏のことを、「死してなお、作品が輝きを失わない作家」と評していますが、もう大共感です。

 さてさて、次は何を読もうかなあ。


○ 収録作品

「鬼気」
「夜の橋」
「裏切り」
「一夢の敗北」
「冬の足音」
「梅薫る」
「孫十の逆襲」
「泣くな、けい」
「暗い鏡」






夜の橋 (文春文庫)
文藝春秋
2011-07-08
藤沢 周平


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この記事へのコメント

2011年08月22日 06:27
kemochimeさん、お久しぶりです!
ここへ訪れると、紹介されている本を全部読みたくなってしまうので困ってしまいます。
今回もすっごく楽しかったです!!

いつも気持ち玉、本当にありがとうございます。(*^-^*)
励みになります!
なかなか更新できず本人も悲しいのですが、できる範囲で頑張るしかないですものね。。。
これからもどうぞ宜しくお願いいたします♪
2011年08月24日 23:46
黎明さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

こちらこそいつもありがとうございます。
私も最近、故あって全くPCに触れておらず・・・・・・久々に更新しました。

また訪問させていただきます!!!

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