『おれは非情勤』(東野圭吾 /集英社文庫):感想

本作は、学研が以前出していた学習雑誌「5年の学習」「6年の学習」に連載されていた短編集です。
初っぱなから、よくこんなん子供向けに書いたなあというツカミからスタートします(笑)。


 主人公の「おれ」は、働くのが嫌だけど食うためにしようがないからやっているという非常勤教師。

 傍若無人の猿どもに好かれる必要もないし、無理する必要もない。

 って、おいおい。
 ・・・口には出さないだけマシかな(笑)。


 本作発表当時は、子供雑誌に殺人や浮気の話を書くとは何事かというPTAの抗議があったそうです。

 その点はあまり意識していなかったのですが・・・・・・教師のイメージをぶち壊しそうな「おれ」の心情描写、そしてそれ以上に、
 学年主任の
 「ふつう教師というものは、心の中では疑っていても、一応はクラスの子供たちを信用しているような台詞を口にするものなんだがね。」
 というセリフに驚きました。

 教師のリアルをここまで開けっぴろげに書いてしまうか~、みたいな。



 ダイイングメッセージが「6×3」だったり、謎のメッセージが「10×5+5+1」と、小学生っぽい題材になっています。
 
 真相も難しい話にはなっていません。
 
 いわゆる、ジュブナイルな作品です。


 もちろん、「おれ」は教師の表面的なイメージを壊しているだけではありません。

 各章では、真相を解明しながら、いじめ問題にも手をさしのべたり、集団心理や多感な子供の心理にも踏み込んでいきます。

 単にドライなだけじゃない、単なる短期間の付き合いだけではない何かを子供たちには残していっているのですよね。

 非情勤とはいいつつも、非情に徹しているわけではなく、子どもたちに対してハードボイルドに人生を教えていくんですよ。

 聖職者である教師像とのギャップも楽しむ作品ですかねえ。


 子ども向けとしてはチャレンジングかもしれませんが、刺激のある作品だと思います。




おれは非情勤 (集英社文庫)
集英社
東野 圭吾


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この記事へのコメント

2011年05月18日 13:17
学集雑誌にも載せられてたんですね。
東野さんなら「ハードボイルド」に、
子供達の心に焼きつく文章書いてらしたんでしょうね。
「天使の耳」やっとやっと読んで、
実際にこんな事起きてるかもしれないと思ってしまって
頭の中にインプットされてしまいました。
怖いです。
そんな感じで子供たちに甘い生き方考え方を
教えるのではなく、違ってるかもしれませんけど
厳しい現実を子供達に教え、生き抜く事を
教えようとしてらしたのかもしれませんね。
これも読んでみたい本ですね。
2011年05月18日 22:00
keikoさん、こんばんは。コメントありがとうございます。

相当焼きつくんじゃないですかね~(笑)。昼休みに議論したのですが、あれは行き過ぎじゃないかと賛否両論でした。


『天使の耳』を読むと自動車の運転が怖くなりますよねえ。
ほんと、リアルにありそうなんですよね。っていうかあってもおかしくないんですよね。だから怖いんですが・・・。
2011年05月18日 23:27
これは読んでみたいです(^_^)
ハードボイルドと聞くと、、、どうしてもいろいろなものがよみがえってきます。チャンドラーが、、、って感じです(^_^)
2011年05月20日 00:02
たかじいさん、こんばんは。コメントありがとうございます。

私にとって、チャンドラーと言えば『ロング・グッドバイ』ですねえ。たかじいさんは何がお好きですか?

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