『レインツリーの国』(有川浩 / 新潮文庫) :感想

 十年前に読んだ小説の結末をふと思い出した向坂伸行。その作品の感想サイトを巡っていたところ、「レインツリーの国」というブログサイトに出会う。管理人「ひとみ」の考え方や言葉の使い方に、感銘と共感をもった伸行は、思い切ってひとみに感想メールを出す……


 そこから始まる恋物語な展開ですが、実際に2人が顔を合わせてからがこの物語の本番です。

 
 メールのやり取りでひとみにすっかり魅せられた伸行。


 押せ押せでやっと了解をもらった初デートでの出来事が二人の関係の大きな転換点になります。


 その後も紆余曲折。

 
 会話よりもメールでのやり取りの方が圧倒的に多いのが特徴でしょうか。

 最初の頃の作品感想のメールやり取りの内容も、後々の展開に絡んできますし、作中ではメールがとても重要なアイテムになっています。


 とあるテーマが取り上げられていますが、これは作者が正面から取り扱いたいと考えていたものだそうです。

 私にとって、これまで考えてもみなかった視点もあって、ちょっと考えさせられました。反省すべきところがあるなあと。



 
 「めんどくさい女」には、めんどくさくなった理由がある。

 でもそれを理解するだけじゃだめで、一歩も二歩も踏み込まなければダメ。

 勿論、「めんどくさい女」の方もめんどくさいことに甘えていてはダメ、と。



 うわ、人付き合いってめんどくせー(笑)。


 でも、だからこそ楽しいってのはあると思います。

 まあ、面倒くさい以上の楽しさと喜びがあるから付き合っていないですかね。

 伸行にとってのひとみはそういう存在なわけで。


 自分にも置き換えてみましたが………何を思ったのかは内緒にしておきます(笑)。



 青春菌の保菌者って表現がおもしろいなと思いましたが、有川作品の登場人物は、基本的に青春菌に汚染されまくってますよね。

 青春時代が過ぎ去ってしまった私には、こういう作品でたまに青春菌に感染するのがいい気分転換になります。

 特に、無味乾燥な書面とずっとにらめっこだったり、ドロドロした駆け引きみたいな仕事が続いているときとかに読むと、アタマがリセットされるんですよね。
 
 青春モードに一瞬切り替わってくれます。
 このモード切り替えに、私には有川作品がフィットしているようです。

 
 『図書館戦争』(http://kemochime.at.webry.info/201012/article_6.html)の作中作として出てきた本作ですが、こういうコラボもあるんですねえ。違う出版社から出ているのは何でなんですかね(笑)。



 甘さよりも、苦くて苦しい感情のぶつけ合いが目立った本作。
 
 感情をぶつけ合うと本心が曝け出される。
 ホンモノが出てくる。

 その中から生まれてきた甘さは、ちょっぴりでも十分な甘さを感じさせてくれますね~。




レインツリーの国 (新潮文庫 あ 62-1)
新潮社
有川 浩


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この記事へのコメント

2011年05月13日 00:27
こんばんは!!

面白そうですね!!
たまには恋愛路線に走るのも良いかも知れない
ですね!!(笑)

でも、最近読んだのは・・・
「僕は友達が少ない」「緋弾のアリア」
「新約とある・・・」
ラノベばっかりです(笑)

そろそろ、普通の小説でも引っ張り出して
読みたいと思います。

・・・が、その前に「ハルヒ」の最新巻が
届くかもしれません・・・伸びなければ(笑)
2011年05月13日 00:44
びぶさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

『緋弾のアリア』は読んでいないですが・・・他のは読みました。ラノベを山ほど貸してくれる先輩がいるので・・・山ほど積み上がっています。積み上がりまくりです。
ラノベだけでも1日に1~2冊は読まないと積みあがる一方で・・・って読めるわけないですってwww。まあ、貸していただけるのは大変ありがたいです。
『緋弾~』を読んでいないのは・・・・・・先輩曰く「お前には合わないからやめとけ」ということのようですが、単にその先輩がハマっていて私に回す気がないから回ってこないのだと思います(笑)。

『驚愕』がついに出る(5年くらい延期?)のがまさに驚愕ですが、また延期になっても全く驚愕しませんね(笑)。
2011年05月13日 00:54
幾つになっても青春菌の保菌者というのも良いじゃないですかね(^_^)v
2011年05月13日 10:59
最近は読むといったらミステリーかワンコもの
って感じでしたが、こういうのも読んでみたいなって思いました。何だか私は夫に“めんどくさい女”と
思われてるような気がしています
2011年05月14日 00:06
Tapirさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
はい、一生青春とまではいかないまでも、若い気分は保持したいなあと思います。
2011年05月14日 00:24
まっちょさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
私は間違いなく「めんどくさい夫」と思われています(笑)。
2011年05月14日 14:58
色々な話の持っていきかたというか、発想というか、変に感動した一冊です。有川浩の頭の中を覗いてみたいというか……。羨ましいって思ったのかな……。
「モード切り替え」いいですねぇ。私も同感です。いや、kemochimeさんもなかなか作者です。
2011年05月15日 08:28
nicomamaさん、おはようございます。コメントありがとうございました。

そうですねえ、ほんと、こう話を持って行くか!って思いましたね。
最初は、単なるネットから始まる恋物語かと思ってました。
まあ、それは確かにそうなんですが、こう展開していくとは。

『図書館戦争』で出てきたのをすっかり忘れていたので、新鮮に楽しめました。

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