『チルドレン』(伊坂幸太郎/ 講談社文庫) :感想

 本作は、銀行強盗の人質になっても物怖じせずに犯人に食ってかかるような、犯人にとっても人質にとっても迷惑なキャラクター、陣内くんを軸にしてストーリーが展開していく連作短編集です。



 第1章「バンク」は、学生の頃、陣内と鴨居が銀行強盗の人質になってしまったときの話です。
 
 その際、同い年くらいの人質仲間(笑)、永瀬にも出会うのですが、永瀬は目が見えないのに事件の真相を解き明かしていくのがカッコいい。

 陣内は騒いでいただけのようですが、彼の行為が解決のキッカケになったので一応貢献(笑)。

 真相は、ちょっとしたミステリです。



 第2章「チルドレン」は、銀行強盗事件から12年が過ぎたときの話です。

 陣内が進んだ道は、何と家裁調査官。

 そして少年事件担当。

 なぜか子供たちには人気があるそうで。

 子供の面倒見がいいんだか、単に面倒くさがっているだけなのか、いい奴なんだか何だかわからないのですが、規格外な奴だということはわかります(笑)。

 ストーリーは、後輩の武藤の視点で語られます。

 万引きを犯した少年の更生と、不思議な父子の関係を描きます。

 さてさて少年は無事に更生できるのでしょうか。



 第3章「レトリーバー」は、永瀬の恋人である優子の視点で語られます。
 
 陣内の余計な行為で巻き込まれた変な事件。

 永瀬が真相解明したからよかったけど(笑)。

 しかし陣内は、『砂漠』の西嶋並みに個性的ですねえ。

 トラブルメーカーではあるのですが、トラブルを解決するキッカケを作り出し、解決しちゃったりもして…まあ、陣内が解決したというより周りが後始末しただけかも(笑)。



 第4編「チルドレンⅡ」でも、陣内は少年の悩みを解決しちゃいます。変わった方法ですけど、ちょっとカッコいい。


 第5編「イン」は、陣内とオヤジさんとの関係の謎がちょっと解明されます。永瀬視点の話です。


 (あ、後半2編が1行しか書いていないのは決して手抜きでは・・・・・・(笑)。)
 


 陣内の強烈なキャラクターには引っ張られますね。
 
 その分、永瀬のサッパリ感も際立っています。

 永瀬もいいキャラだと思うのですが、陣内の引き立て役にしか使われていない感じですねえ。まあ、陣内が主役だからしょうがないか(笑)。
 
 永瀬派の私にはもっと永瀬メインのお話もほしかったですね~。
 


 ちょびっとだけミステリ風味もありますが、本作も全体として伊坂テイストの家族や友情をテーマにした話だと思います。

 陣内は熱いキャラですが、全て読んだ後の爽やかというかサッパリした感覚は他の作品に通ずるところがありました。

 夏に陣内を読むと暑くなりそうなので、夏以外に読むことをオススメします(笑)。



チルドレン (講談社文庫)
講談社
伊坂 幸太郎


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この記事へのコメント

2011年04月22日 00:20
スピンオフ希望なんですね!よく分かります。
2011年04月22日 21:06
こんばんは!!

私は、彼と同じく暑苦しい奴なので
夏になったら読んでみたいと思います(笑)
2011年04月23日 09:55
以前紹介してくださった「Story Seller2」を読んで、伊坂幸太郎の「合コンの話」が面白かったので、旦那さまの本棚から「フィッシュストーリー」を抜いてきて読みました。「チルドレン」も面白そうですね。本棚をあさりましたが残念ながらみつかりませんでした。読んでみたいリストにいれておきます
2011年04月23日 13:46
たかじいさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
はい、希望です(笑)。
目が見えないのにいろいろ見えてるんですよ、永瀬君は。
彼女もいい子だし・・・是非読みたいですねえ。
2011年04月23日 13:47
びぶさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

暑苦しいですか(笑)。
では夏に熱く盛り上がってください!!!
2011年04月23日 13:49
nicomamaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
『フィッシュストーリー』と本作は雰囲気がちょっと違いますかねえ。
全体を流れる雰囲気は似てると思いますが、何が違うのか・・・・・・ああ、陣内の暑苦しさですかね(笑)。
でもいい奴ですよ、すごく。

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