『クドリャフカの順番』(米澤穂信 /角川文庫) :感想

 古典部メンバーにとって初めての文化祭がついに始まる。


 皆の手で作り上げた文集「氷菓」。

 しかし、手違いで山のように積み上がっているのだった。

 その数、200。


 完売のために奔走する……いや、気ままに楽しんでいるようにしか見えない福部里史と千反田える。

 相変わらずの省エネモードの折木奉太郎。

 ひとり思い悩む伊原摩耶花。


 そこに起こった「十文字」事件。

 出展している部活から、備品等が1つずつ失われていく。

 犯行声明に隠された謎。この連続事件に、校内の注目が集まる。


 事件解決で名前を上げ、売上に繋げることを目論む古典部メンバー。


 奉太郎は、見事「十文字」を捕らえることができるのか。

 そして「氷菓」の売れ行きは……


……という感じのストーリーです。


 ああ、みんな楽しそうだ……。

 文化祭での様々なイベントの盛り上がり方がうらやましいですね。

 私自身は、クラス出展とかもない地味な文化祭だったので、文化祭の思い出なんてハッキリ言ってゼロに等しいので……。


 なお、これまでの古典部シリーズでは奉太郎視点で語られていましたが、本作では古典部メンバーそれぞれの視点で語られていきます。

 ですから、最初はどのシーンもバラバラ独立しているように見えていたのです。

 それが読んでいくうちにだんだんと、1つ1つのシーンがラストに向かって意味を持ってくることを感じることができて、なんか気持ちよかったですね~。
 収束感というか、キレイに整理されていく感覚というか。


 また、各人の視点ということで、メンバーたちの内面を知ることができたのも嬉しいところ。

 今までサブキャラ的な立ち位置であまり目立たなかった摩耶花のことが描かれているのがよかったですね~。

 里史との微妙な関係も気になったり。

 お前らさっさとくっついちゃえよ、みたいな(笑)。

 本作から読んでも楽しめますが、古典部シリーズ第3巻という位置づけなので、キャラのことを知っているとさらに楽しめると思います。



 古典部シリーズも人が死なないミステリ。

 本作は、前作『愚者のエンドロール』と比べると「ミステリ要素のある青春ドラマ」という面が強いように思われますので、ミステリの部分は弱いように感じられますが、青春活劇好きの私としてはとても楽しく読めました。


 何かの雑誌で、米澤氏は力のある若手と言うことで誉められてましたが、近頃はライトノベル・レーベルからスタートして、一般小説の分野でブレイクする作家さんも増えてきましたね~。

 ラノベ好きとしては嬉しいです。


 さて、続けて第4作を読みますかな~。

 それとも、映画化された『インシテミル』にするか……。

 周りに、米澤氏と言えばまず『インシテミル』だから読めとウルサい奴もいまして(笑)。


○ 「古典部」シリーズ

第1作 『氷菓』 
http://kemochime.at.webry.info/201101/article_36.html

第2作 『愚者のエンドロール』
http://kemochime.at.webry.info/201102/article_2.html

第4作 『遠まわりする雛』
http://kemochime.at.webry.info/201102/article_31.html

第5作 『二人の距離の概算』
http://kemochime.at.webry.info/201105/article_10.html




クドリャフカの順番 (角川文庫)
角川グループパブリッシング
米澤 穂信


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この記事へのコメント

2011年02月11日 22:25
相変わらず摩耶花と里史の関係にやきもきしているのですね。「遠まわりする雛」早く読んでくださいな。
2011年02月11日 23:14
nicomamaさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
やきもきやきもきです。
続刊で遂に決着するのですか?!?!
これは読まなくては・・・・・・。

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