『終末のフール』(伊坂幸太郎 /集英社文庫) :感想

 あと8年で地球が滅亡すると宣言され、5年が経過した世界。未来がなく、絶望しかない中で、残りの日々をどう過ごすか。本作は、そんな世界で生きる人々を描いた短編集です。


 表題作「終末のフール」をはじめ、全8編が収められています。


 何の予備知識もなく読み始めたのですが、10年ぶりに娘が帰ってくるのでおたおたしている父親のシーンで始まったので、最初は地味なホームドラマかと思いましたが、突然、「あと3年」とか「小惑星」とか「滅亡」ですからね。


「はぁ?!」って思いましたよ(笑)


 あと8年で滅亡と言われたこの世界の人々にしてみれば、その衝撃は「はぁ?!」なんてもんじゃなかったでしょうけど。



 私は、2つ目の「太陽のシール」の雰囲気が好きですねえ。


 優柔不断の夫とシッカリ者の妻。
 
 結婚して10年。
 
 ついに授かった赤ちゃん。
 
 しかし、滅亡まであと3年----。
 
 夫の決断は如何に?!

……というお話なのですが、出てくる人みんな一生懸命生きていて、ほんと、やっぱ生きてるってすげえなあって思いましたね。雑駁な感想ですけど。



 「冬眠のガール」で出てくる女の子は、よくそんな時代にそんな感じで生きてられてるよなーって子です。

 天然記念物ものの天然ちゃん。

 私はこういうキャラは好きですが、トロそうでイラつく方もいるかも(笑)。



 「籠城のビール」は展開が強引な気もしましたが、みんなおかしくなってる世界ですから、まあそういうのもアリかと。
 最後のセリフはカッコよかったな~。



 最終話の「深海のポール」に至るまで、全体として、人との繋がり、家族の絆、人間らしさ、そういうのがテーマとして感じられました。


 一つの話に出てきた人物が他の話にもちょっと出てきて、後日談風のものが楽しめるところが伊坂短編集の特徴でしょうか。


 「おおー、生きてたか!」と再会にちょっと嬉しくなったりできます(笑)。




 読後ほっこりな、心温まるストーリー。


 星空を見上げたとき、皆さんきっとこう思いますよ。

 「小惑星が落ちてきませんように。」



○ 収録作品

「終末のフール」
「太陽のシール」
「籠城のビール」
「冬眠のガール」
「鋼鉄のウール」
「天体のヨール」
「演劇のオール」
「深海のポール」


終末のフール (集英社文庫)
集英社
伊坂 幸太郎


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この記事へのコメント

2011年01月19日 10:20
こんにちは。
最近私もこの本を読みました。
小惑星が落ちてくるなんてどんな
ストーリーかと思いましたが感動しました!
2011年01月19日 23:08
ミモザさん、こんばんは。コメントありがとうございます。

ステキな話だったと思います。また、人間ってのはしぶとい生き物だよな、って思いました。
2011年01月20日 00:59
これ、読んだのですが…すっかり忘れています。
週末のフールだけは、覚えていました。

伊坂さんの短編はキラリと光るものがありますね。
印象だけが残っていて…あとは霧の中です。
2011年01月20日 23:14
かわいさん、こんばんは。コメントありがとうございます。

後味がスッキリしていますが、スッキリしすぎていて記憶に刻み付けられないというところはあるかもしれませんね~。
『白夜行』はいまだに記憶に染み付いています・・・(笑)。
私はスッキリも好きなので、伊坂作品は結構タイプだったりします。

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